【備忘録】ユニクロが日本で生き残るための術について
日本の国民的ブランド「ユニクロ」
日本人のファッション,と言うよりは日常生活に他の追随を許さないほど浸透しているユニクロ。確かになまこ自身もユニクロのプロダクトにはすごくお世話になっている。例えばパンツはエアリズムのローライズと決めているし,冬場ではヒートテックのVネックTシャツを着用している。ジルサンダーを迎えて発足した"+J"のコレクションが発売された時はとりあえずトレンチコートを買ってみたりもした。なんだかんだでその話題性についていこうとユニクロビクティムになっているのである。
ユニクロはファッションブランドではなくメーカー
(1)販売数を伸ばすこと
(2)プロダクトを改良すること
(3)技術的にアンダーグラウンドであること
販売数を伸ばすということは売上を上昇させるということに直接的に繋がる。売り上げが上昇すれば発展につながることは容易に想像できるであろう。すなわち三段論法的に販売数を伸ばすということがユニクロの発展につながるということは間違いないようである。
(2)プロダクトを改良すること
ユニクロは先に述べたようにメーカーである。売れ筋商品や大ヒット商品,あるいは定番商品というものは常に改良を重ねて,小さな驚きを顧客に見せつけることによってその販売数にポジティブな変化を加えていかなければならないのである。ヒートテックのTシャツがヒットしたから,次期はタイツや靴下を出してみようとか,ヒートテックの素材を用いてパンツやデニムを作れば売れるのではないだろうかとか。この他にも,前期のエアリズムの売り上げがすこぶるよろしかったから,今期は生産数を増やしてみようとか,カラーバリエーションを増やしてみようとかいうように。ドラマティックな変化ではなく,マイナーであってしかも緻密な変化を重ねているのである。
(3)技術的にアンダーグラウンドであること
上で述べたプロダクトを改良することに酷似しているが,ユニクロは常に技術的に最新もしくは革新的である必要がある。仮にTOSHIBAの新製品が2年前のそれと変わらないようであったら,販売数は伸ばせないし消費者の食いつきも少ないだろう。これと全く同じである種,興味を惹きつけるようなポイントが必要となってくるのである。
それぞれの説明はこの程度で十分であると考えられる。どれをとっても結局のところ「売上向上」に収束するのではあるが,それまでのアプローチの方法によって少なくとも上記の3つの手法がとられるべきであるということである。如何せんメーカーであると見做せるユニクロに於いて適用されるこの手法であるが,逆にこの手法が適用されることによってそのブランドがどう変わるかを見極めることが出来れば,それは直ちにそのブランドがメーカーであるかどうかという判断材料的な役割を満たしていると言っても過言ではない。つまり,これら手法の適用とそのブランドがメーカーであるか否かという命題とは必要十分な関係にあるということである。