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服飾方法論

ライフスタイルを包括的に考える

社会人のユニフォーム。スーチングに必要な最低限のテクニック

みなさまお勤めご苦労様です。

 日本の会社は大抵の場合,制服ライクにスーツの着用が慣例となっている。アパレル業界とか,理美容業界とかは自分の好きなものを好きなように着てもいいようだが,そうでない大多数の社会人はスーツを着用しなければならない状況に陥っている。確かに山手線では,入れ代わりに,立ち代わりにスーツを召した男性が電車に乗り,電車から降りを繰り返している。本当にお勤めご苦労様です。

 気にかけてみてみれば,色々な人が色々な着こなしをしていることもわかる。ここでは,そうした着こなしの前段階についての話をしたい。早い話が,スーツを着るためのマニュアルというか暗黙の了解というかに触れていこうということである。とても奥が深い領域で探してみればアホみたいな量のうんちくも見つかるけれども,そんなことはさらっと流して,軽く触れる程度に。

 

(1)靴の色とベルトの色,カバンの色を合わせること

 基本的に靴とベルトの色は合わせることが絶対である。とりわけ茶色の靴には茶色のベルト,黒色の靴には黒色のベルトと言った感じで。カバンの色ももちろん合わせた方が良いが,カバンの色は意外にもバリエーションに富んでおり,なおかつ素材もいろいろと選べるから,そこだけは単独視することもできる。例えば,黒の革靴に黒のベルトで最低限合わせていれば,カバンがTUMIの迷彩柄のナイロンブリーフケースでも「まあ大丈夫」というところである。

 それでもやはり,カバンまで含めて色とできれば素材を合わせた方が一段としゃれて見える。余裕があれば腕時計のストラップや文字盤の色にも気に掛けるとより一層の統一感が生まれて「こいつできる」感が増すのだと思う。

(2)靴下は無地で色はスーツか靴に合わせる

 靴下の色はとりあえず黒であればよいわけではない。ネイビースーツにはネイビーの靴下を履く方が良いし,ベージュのスーツにはベージュとかオフホワイトとかの靴下を合わせる方が良い。基本的には無地が好ましい。靴下で挿し色を考えたり,柄で遊ぼうとか思うにはあなたたちはまだ早いのだから。

 無印良品ではとてもオーソドックスで汎用性の高い靴下がたくさん売っている。しかも3足で1,000円ぐらいだから,お小遣制のあなたにも無理なくそろえることが出来る。履き心地も良いからとてもおすすめである。

(3)シャツは白無地,水色無地で

 シャツは基本的に無地が好ましい。スーツの柄やネクタイ,チーフなどと一切喧嘩することがないからである。最近の紳士服チェーンではボタンの色が黒かったり,ステッチが走っていたり,ボタンの個数が2個ずつだったりするけれども,こうしたものは一切手を出さないこと。本当にダサい。どの層に売れてるのかすごく気になる。

 定番ではあるが白無地,水色無地で一週間分をそろえておけば,シャツに関して困ることはないだろう。

(4)チーフを挿す

 ポケットチーフはとても優れた小道具だと思う。気難しいことは考えないで,シャツの色に合わせたチーフを挿せばよい。シャツがリネンであったら,チーフもリネンにするように素材も合わせられるとモアベター。少しでも余裕があれば,ネクタイに合わせたチーフ選びも楽しいだろう。如何せんとても優れた「小道具」であるから,チーフだけコーディネートから外してみて遊び心を見せつけるのもありだと思う。とはいえそんな遊び心は認められていないことが多いから,基本に忠実に,シャツかネクタイに合わせておけば問題ない。

(5)パンツは足元でもたつかせない

 パンツの仕上げはくるぶしぐらいでいい。ダブルやシングルで仕上げておけば,本当にくるぶし丈が嫌になってしまったときでも延命措置ができるから,とりあえずくるぶし丈。馬鹿の一つ覚えみたいにモーニングカットとかしなくていいからくるぶし丈。

(6)ジャケットの袖からシャツの袖を見せる

 ジャケットの袖からはシャツの袖が1.5cmほどのぞいていた方がかっこいい。もしもシャツの袖が見えないと,小さいシャツを着ているのではないかとか大きいジャケットを選んでしまったのではないかとか何かと不安になる。

(7)サイジングは鉄板

 ジャケットにしてもシャツにしてもベルトにしても靴にしても,自分の体の大きさにしっかりあったサイズを選ぶこと。そうでなければいらないところに要らないしわが寄ってしまったりしてとてもダサい。お金に余裕があるならば,スーツやらシャツやらはセミでもいいからオーダーしてなるべく自分にフィットするものをこしらえるのが理想だろう。

 

 とまあ,こんな感じで必要最低限のかっこよさはキープできるのではないの?ファッション誌やネット上に転がる情報を確かめようとすると量も多いしうんちくも多いしで一見さんお断りなムードがむんむんに漂ってるけど,みんながみんなスーツを着る社会人のみなさまにかっこよくなってほしいと思っているってことだ。明日も頑張りましょう。