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服飾方法論

ライフスタイルを包括的に考える

UNIQLOの上手な着方とは?

 UNIQLOと言えば日本が誇るファストファッションブランドです。品質が高く,それでいて価格はお手頃ですから,世代や性別にとらわれずに多くの方がそのプロダクトを持っているのではないでしょうか。

 これまで,UNIQLOのプロダクトにはどことなく「ダサい」というイメージがついて回っていました。小学生同士の喧嘩に於いては,「お前,全身UNIQLOじゃんか!」と言えば勝ったも同然でありました。また,たとえ小学生でなくとも,自分の着ているUNIQLOのプロダクトが他人と被ること(i.e.ユニバレ)を恐れていた人もいたのではないでしょうか。それほどにまで,UNIQLOがファッション業界に定着し,日本の産業として成功し,私たちの生活に浸透していたということでしょう。しかしながら,そうした考え方は今日に至っても,しっかりと根付いているように思えます。どのようにコーディネートすればUNIQLOを使えるのか。ユニバレしないためにはどのようにすればいいのだろうか。UNIQLOでプロダクトを購入しようとする方の殆どが,そう考えながら店内を歩いています。UNIQLOの上手な着方とは,どのようなものなのでしょうか。

 最もクールなUNIQLOの着方は簡単なことです。「UNIQLOでトータルコーディネート」をすればいいのです。大抵のブランドにはそのブランドにしかない特有の香りがあります。同じブランドのプロダクトでコーディネートすることによって,無駄なものを加えること無く,その香りを表現することができるのです。ただし,これを実行するには度胸が必要です。身に纏うプロダクトのすべてがすべてUNIQLOであるということですから,ユニバレの危険性が驚くほど増大します。ユニバレしても開き直れる度胸があるか。全身UNIQLOでコーディネートをする力がある人には,こうしたやり方もあるということなのです。

 逆に最も愚かなUNIQLOの着方は,「70%UNIQLOかつ鞄がハイブランド」であります。これはその人の私生活まで容易に想像が可能な,詰まるところの自殺行為の内のひとつであります。あなたが持っているヴィトンの鞄,グッチの鞄やゴヤールの鞄が,偽物であるかのような目で見られ,70%をUNIQLOにしないと鞄が買えないレベルの生活であるということを体現してしまっているのです。「洋服にお金をかけることができないのに,鞄に大金をはたくとはいかに。」という疑問を他人に浮かばせながら歩くということは,全身をUNIQLOでコーディネートすることよりも度胸がいると思いますけれども。

 しかしながら,「20%UNIQLO」は上手な着方であるように思えます。様々なプロダクトを見て,触ってそして着て培ってきた目が,力がUNIQLOを選んだ。そういう印象を与えうるのです。すなわち全身をUNIQLOでコーディネートするということは,これまでのファッションへの経験の最終解がそれだと暗に示しうるということになります。

 自分のコーディネートに於けるUNIQLOの割合を調整することが,すなわちUNIQLOの上手な着方のつながるのです。